LJL summer Final 予想編
いよいよ夏も終わりで、仕事もひと段落してきたみっしーです。
皆さん夏はどうお過ごしでしょうか?
LJLのFinalが16日に迫ってきております。
そこで、私なりのファイナルの予想をしていきたいと思います。
完全にSummerを見てきた私的な内容となります。
対戦カードは、
シーズン1位 DetonationN FocusMe
VS
シーズン3位 V3 Esports
となります。 それでは、考えていきましょう。
○目次
1:メンバーの比較
2:チームとしての比較
3:ドラフト予想
4:勝敗予想
という順番で考えていきます。
1:メンバーの比較
各レーナーの印象と戦力比較をしていきます。
○Top (DFM)Evi VS (V3)Paz
もはや語るまでもない宿命の対決ですね。
お互いに何度もファイナルでマッチアップしていますし、手の内もわかっているでしょう。
Eviは元々タンクが得意で、そこからレーニングの強さを磨いてきたプレイヤー。どちらかと言えば集団戦での活躍が目立ちます。最多使用チャンピオンはナーで、レーニングで不利を取らず、集団戦に向けて闘える優秀なピックです。
そしてPazは用心深いレーニングと、日本一と言えるレベルのスプリットの名手。フィオラなどのファイターを使わせればEvi以上であると言えるでしょう。最多使用チャンピオンはエイトロックスとガンクプランク。チームのエースとしてダメージをだしていくキャリーを担います。
真正面から組み合った場合、ファイター同士であれば若干Pazが、タンク同士ならEviが上回るでしょうが、現状のメタでタンク同士というマッチアップはないでしょう。
データ面から見ると、奇しくもDPMやキル関与率等はほぼ互角です。大きく違うのは、Eviは視界スコアが高く、Pazはファーストブラッド取得率が30%以上あり、管理するEviとチャンスを逃さないPazと言えるでしょう。
相性的な面で言えば、現状のトップメタであるエイトロックス、レネクトン等Pazに有利な面が揃っていると言えます。個々の能力的な面で互角なら、環境面で有利であるので、4:6でPaz若干有利と見ます。
○JG (DFM)Steal VS (V3)Baby
印象的にはコントロールのStealと、攻撃性のBabyという感じですが、内実はもう少し複雑です。
データを見ると、Stealは視界管理力に優れ、Babyよりも視界スコアを多く獲得しています。特にワード破壊に関しては徹底的で、倍近い差を出しています。対してBabyはファーストブラッド獲得率が50%を超えており、多くの場合最初のテンポを作るのが彼だと言えます。
興味深いのはStealはKDAが5なのに対し、Babyは3,8とStealが上回ります。キル関与率もStealが上回っていて、Babyは攻撃的過ぎてデスも多くなる傾向があるということです。
そして双方チャンピオンプールに殆ど被りはなく、ドラフトでお互いを封じあうピックがやり辛いことから、プレイスタイルがモロに影響する間柄と言えます。
個人的には7:3でSteal有利と見ます。コントローラーにとって、ガンカーは相性のいい相手であるという持論からです。
○MID (DFM)Ceros VS (V3)Ace
ご存知皇帝Cerosと、Ceros二世とも呼ぶべき今年の成長株Ace。大注目のマッチアップですが、データも似通っています。
DPM、キル関与率、平均CS、視界スコア……ほぼ全てのデータが互角の数値を示しています。これはプレイスタイルが似ているために起こる現象でしょう。
ただし、厳密に言えば両者のスタイルには決定的な違いがあります。Cerosはコントロールを重視した形、Aceはディフェンシヴに構え、集団戦まで耐えるスタイルということです。データでも、Cerosは早期に相手からCS有利を取る傾向があり、Aceは上回られることのほうが多くなっています。この差は大きいと思われます。
チャンピオンプールでは、近年抑え目なCerosですが、やはりコントロールの取れるアジールやハイマーが多い傾向です。ただ、Aceは面白く、耐えるピックも多いのですが、ジェイスやレネクトン、アカリでダメージディーラーを担うのが主軸なのです。筆者としては、Aceがこれらのピックで決定的な序盤有利をつかめるようになると、より脅威が増すと思われますが……。
しかし、夏シーズン通しての傾向から言えば、7:3でCeros有利でしょう。ドラフト優勢で、5:5まで詰められるかが勝負です。
○ADC (DFM)Yutapon VS (V3)Yutorimoyashi
これもまた宿命の対決で、瞬間のキレと広いプールを持つ万能型のYutaponと、強いレーニングと堅実なDPSをもたらすお手本のようなADCであるYutorimoyashiのマッチアップです。
データ面から言えば、DPMとCS取得数、視界スコアはほぼ互角ですが、ファーストブラッド取得率とキル関与率ではYutaponが、KDAではYutorimoyashiが上回ります。
つまり、寄りの速さと集団戦でキルを取るYutapon、倒されずに火力を出していくYutorimohashiというはっきりとしたスタイルの違いが読み取れます。
そして争点は……エズリアルです。双方共に得意としており、レーニングでの優位、安定性、カイト能力等、必要なものが総合的に揃っているからです。チャンピオン相性的には、双方レーニングの強いチャンピオンは滞りなく使いこなせますから、エズリアル以外の選択肢となっても互角の様相になるのではないでしょうか。
ただ、現状のメタだとレイトゲームでの火力役となる傾向が強く、アウトプレーを必要としない堅実な運用が得意なほうが、安定している印象があります。よって、4:6でややYutorimohashi有利と見ます。
○SUP (DFM)Gaeng VS (V3)Vivid
目に見えないところで実力差の出るサポートというロールにおいて、LJLという場所では頂点を争うであろう2名のKR選手……性質は対称的です。
攻撃とエンゲージのGaeng、防御とエンゲージのVivid。前回の対決では、相棒が逆の形で闘いましたが、ほぼ互角の様相となっていました。
データ面での比較だと、Gaengのキル関与率はなんと脅威の80%……え、本当?とびっくりする値です。Vividも60%を超えており、本来ならば恐ろしい数値です。しかしそれ以上にGaengが凄い。KDAもGaengが上回っており、闘うと言う事においては上を行くと言っていいでしょう。Vividは視界スコア、特にワード破壊で高い数値を誇り、一度取った有利を逃さない動きを徹底できるサポートといえるでしょう。
チャンピオンプールでほとんど被りはなく、あえて言うならラカンの扱いがどうなるか、ですが……双方エンゲージが得意なピックを取れる状況は、いくらでも作れるでしょう。ピックの有利不利を加味すると、環境が味方するという意味で、6:4でGeang有利と見ます。
Botレーンは総合的に互角と見ます。
ここまでの比較で、全体的に見るとややDFM有利であると言えるでしょう。
2:チームとしての比較
バランスの取れたコントロールを得意とするDFM。
ドラフト有利から序中盤で攻め立て、隙のないゲームを作るV3。
……という印象なのですが、データを見ると意外なことがわかります。
序盤の有利を作っていることが、DFMのほうがデータ上多いのです。
CS有利、獲得ゴールド、ファーストタワー取得率、ドラゴン取得率……などなど、ほぼ全てのデータが、DFM側が上回っている事を指し示しています。
チームカラーが序盤中盤重視なV3よりも、上という事実です。唯一V3が上回っているのはファーストブラッド取得率で、これは20%以上V3が上です。
つまり、V3はファーストブラッドで有利を握った上で、テンポ有利を取っていくチームなんですね。主導権を握るのに長けている、と。
対してDFMは、V3に匹敵するキルレシオを誇ることから、実は戦闘を好むチームです。ただし、レーンでのソロキルよりも集団戦でのキル獲得率が高く、コントロールしながら有利を握って、集団戦を仕掛けて止めという流れなんですね。
ですので、チームとしての争点としてはV3がテンポを握る動きをしてきたときに、DFMはどう対応して有利を握るか。 その一点に尽きると思われます。
V3としてはそこでテンポを握れれば、SemiFinalでCGAに集団戦をさせなかったテンポアップからのローテーションとスプリットがありますし、畳みきれるはず。
DFMとしては凌いで、防いだお釣りで有利を取り、オブジェクト周りでの集団戦をしかけていけば勝てるでしょう。
つまり、最初のテンポを握るためのドラフトが勝負の鍵を握ります。
DFMもV3も、今季はブルーサイドでの勝利が多く、レッドサイドではやや苦戦しているように思われます。唯一V3がDFMを下した試合でも、V3がブルーサイドを選択しています。(CerosではなくRamuneだったにせよ)
サイド選択権がこれほど影響を与える相性というのも、珍しい気がします。チームの形が似ていて、実力が拮抗していればよくあることなのですが、チームカラーがここまで違うのに、初動が大きく関わるのはV3ならではでしょうか。
総合力的な分析をするならば、サイド選択権を持ち、SemiFinalでのデータを検証できるDFMが有利でしょう。V3の仕掛けを防げばいい、という意思をしっかり持てば、有利は揺るがないはずです。
チーム相性的にも、7:3でDFM有利と見ます。
3:ドラフト予想
パッチの適用が9.18なのか、9.17なのかで大きく話は変わります。
9.18だった場合、Pazのエイトロックス、AceのアカリというV3にとっては大きな柱となるピックが大幅なナーフを受けてしまっています。そしてザヤのナーフを受けて、ザヤラカンの運用に制限がかかることは必至です。逆に9,17であるならば、これらのチャンピオンが有効になるため、V3にとっては有利な材料が揃います。
そして、共通して言える事があって、今季、双方の得意ピックの被りが殆ど無いということなんですね。不思議なぐらいに被りがなく、ピックを取り合うという危険性が薄い。ただ、唯一と言っていいほどの被りはエズリアルです。その絶対的な相方であるタムケンチがナーフされたとは言え、プロシーンではまだまだ現役であり、双方の得意ピック。 これをめぐった争いが起きるかもしれません。
メタなチャンピオンとしてはムンド、クレッド、イラオイ等が見られます。そもそも手堅いピックが多い現状、トップとサポートでの仕掛け以外が、殆ど空振りしてる印象すらあります。
唯一といっていいほどピックorバン対象なのはユーミですね。特にDFMはUSGのDasher&Entyに苦杯を舐めさせられていますから、マークするはず。
サイド選択権はDFMにありますので、当然ブルーサイドスタートが予想されます。9.17ならアカリ、ジェイス、エリス、カーサスがターゲットです。9,18でもまずエリス、カーサス、ジェイスは真っ先にバンするでしょう。V3は流れのままドラフトを組むならば、Steal、Cerosに応用の利くサイラス、そしてハイマーとアジールをマークするでしょう。レッドサイドが苦労するのはユーミです。GaengのユーミのハイパフォーマンスはCGA戦で明らかですから。
手なりにドラフトをしていったら、V3は絶対に有利は握りきれません。特に9,18の場合は大幅な戦力ダウンが予想されます。しかし、V3のコーチは、ここまでドラフト有利を作り続けてきたHW4NG氏です。ポケットピックも用意している可能性は大いにあります。
個人的な意見ですが、プールの広いCerosはバン候補から外してよさそうですね。そう考えると、V3はジャングルにガンクの得意なチャンピオンを確保しておき、トップかボットにカウンターピックを整え、それを補助する形で他を組み立てるのが王道。
DFMは不利にならないよう、最後の1枠までカウンターを当てきる必要があります。ブルーサイドでの肝心要はファーストピック。ユーミの確保をバンによって防がれた場合、フレックスでのサイラスを念頭において、V3のピックを【見る】形に重きを置くのではないでしょうか。ここでポイントは、9,17ならV3のフレックスピックが多くなるのに対して、9.18だとナーフによって選択肢が縮まるということです。9.18ならDFMはかなりドラフトがやりやすくなるでしょう。ラストピック以外に、丁寧にカウンター要素を当てていけばいいのですから。
逆に9.17の場合、V3のエイトロックス、アカリのフレックスで読み辛く、対応できない形になるでしょう。かなりの苦戦が予想されます。しかも、ブルーサイドを取れる2戦目からは、それが加速します。DFMはあまりフレックスなピックがプールになく、読みやすくなるからです。
こうしてみると、Cerosのプールを無視するという選択肢をV3がとった場合、かなりの面でV3側が有利を得るように思えます。枠組みを見る限り、ドラフトでは3:7でV3有利と言えるのではないでしょうか。
4:勝敗予想
拮抗した展開で、サイド選択権が影響を強める対決、1戦目が全てを分けると思われます。
個人的には、DFMの3-1予想ですね。1戦目でV3が勝ちきれない場合、1,3戦目でサイド有利を生かしてDFMが取り、4戦目で集中の切れた所を、テンポを針の穴を通すように得なければならないV3がミスをする……という予想です。
序盤に攻めきる、というのは想像以上に難しい闘い方です。完成度の高いそれを続ける事ができるのは、圧倒的なまでのミクロが必要になる。それを長く保てるかというと、Bo5という舞台では、気が緩む瞬間もある。DFMはそれを咎める力がありますし、長期戦が得意なチームカラーを持っています。
手堅い闘いをし、1戦目のHW4NGコーチの仕掛けをいなす事ができれば、DFMの勝利が間違いないでしょう。
逆にV3が勝利するのであれば、同じく3-1です。1戦目の勝利から、1,2戦目を取って、4戦目で勝利という未来が見えます。と、いっても、1戦目の作戦遂行が完全なものでなければならないので、その分V3が不利なのは変わりないのではないでしょうか。
個人的なまとめは以上となります。
皆さんは、どう予想しますか? (コメントいただけるとありがたいですね)
それでは、また。